Affinity Designer ベジェ曲線マスター講座・第一回「アルファベットのAをトレースしてみよう」

2021年12月18日土曜日

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 Affinity Designer ベジェ曲線マスター講座第一回「アルファベットのAをトレースしてみよう」

アルファベットのA(フォント: Arial)をペンツールでなぞってみる

受講者の皆さまこんにちは。本講座ではイラストレーター系のソフトウェアではお馴染みのベジェ曲線を用いて、トレースをしてみるという作業に挑戦してみましょう。

Affinity Designer ではペンツールというものを使って、ベジェ曲線を描いていきます。Adobe社のイラストレーターとは多少異なる点はありますが、そちらの経験はほぼそのまま生かせる領域です。

初めての方もご安心ください。ベジェ曲線マスター講座第一回では非常にシンプルながらも、ペンツールの使い方から、仕上げまで解説していきます。また、Affinity Designerによるベジェ曲線マスター講座は後日、電子書籍では発売予定です。

それでは、本日は非常に簡単ではあるものの、良い練習になる素材をご用意いたしました。

アルファベットの「A」をトレースしてみよう

本講座では皆さまにアルファベットのAをトレースしてもらいます。ちなみに、フォントはArialです。

受講者の皆さまは新規ファイルを立ち上げましたら、左側のツールバーからテキストを選択し、キャンバスの真ん中にアルファベットのAを入力して、描きましょう(キャンバスサイズはお好きなサイズで構いませんが、私は1600*1200にしました)。



テキストの設定とサイズは目立つように、レギュラーの730ptほどにしました。トレースしやすいように右側のレイヤーメニューで不透明度を40%にしました。

これから、このアルファベットの周囲をペンツールでなぞり、最終的には同じ形の「A」を作ってみます。

これができるようになると、どんどん複雑な形のトレースもできるようになり、イラスト作成や素材の切り抜きが捗ります。

外周は非常にシンプル!直線で一気に描いてみよう

アルファベットのAを観察してみると、外周と内周に分かれていることがわかります。具体的には大きな三角形の底辺側が台形型に凹んでいるのが外周。その内側にある二等辺三角形のような形をしているのが内周です。本講座ではそれらを大きく2つに分けて描いていきます。

それでは最初にアルファベットのAの外周をペンツールでなぞってみましょう。本講座では線が目立つように境界線の色を黒に、太さは3ptにしましょう。


このA(フォント: Arial)の場合外周は直線で囲まれているため、Aのどこか頂点(角)に始点となるポインタを立てれば、あとは頂点と頂点(角と角)を結んでいくだけで外周は完成です。



上の画像のようにAの外側の角をペンツールでクリックしていくことで簡単に外周を描くことができます。皆さまもできましたか。

ちなみに、線の描画を途中で終えて、別の線を描く際には最後に打ったノードをダブルクリックするか、別のレイヤーを選択してください。

実は奥が深いAの内周を描いてみよう

外周のように角を結んでいくと真っ直ぐに線を描くことができます。しかし、その感覚でA(フォント: Arial)の内周を描くと上手くいきません。どういうことか見てみましょう。

下の画像は内周の見た目通りに頂点同士をそのままペンツールで結んだ図です。


ペンツールで頂点同士を真っ直ぐに結ぶと、下地のAとは形がズレてしまうことが分かります。このままでは完璧なトレースとは言えません。

こうした素材をトレースする方法はいくつかあります。例えば、ペンツールで曲線を描けば少ないノードで描くこともできるでしょう。しかし、本講座ではノードツールを使います。

ノードツールはノードを移動させたり、追加したりする際に用います。今回の場合ではAの内周が真っ直ぐではないことが分かっています。つまり、どこかで線が曲がっているので、その曲線に合わせてノードを追加してみます。

やり方は非常に簡単で、左側のツールバーからノードツールを選択した状態で、先ほど描いた直線の中間をダブルクリックするとノードを追加できます。


一つノードを追加しただけで、かなり下地と形が合ってきたように感じますね。自分が引いた線で下地が見えにくい場合は、その状態のまま右側のレイヤーメニューから表示のチェックマークをオフにしてください。そうするとノードとそこに繋がる青い線だけが表示されますので、作業効率が上がります。



次に右側の内周も描いていくのですが、すでにAffinity Designerに慣れてらっしゃる方はピンとくるかもしれません。今さっき描いた、左側の線をコピーして左右反転させると作業効率が上がるかも・・・。しかし、実はフォントというのは非常によくできていてそのままでは上手くいきません。


このように左右で線の曲がり方が異なっており、調整してあげる必要があります。そこで再び使うのがノードツールです。

ノードツールはノードの追加だけでなく、ノードを移動することができます。そのため、ノードを右側の下地の線に沿うように移動させてあげると上手くいきます。


ついでに底辺まで描いてあげれば内周も完成です。




これでトレースは完成です。色をつける場合は塗りつぶしや背景カラーを設定してみましょう。本講座では一つ一つ手を止めて説明しましたが、外周と内周をそれぞれ一筆書きで2つのパーツに分けて描き、最後に外周から内周を減算することですっぽりと内周の三角形だけ切り取ることができます。




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